「風を待つ」オフィシャルインタビュー
STU48 石田千穂・岩田陽菜・瀧野由美子・土路生優里
瀬戸内7県を拠点に活動中のSTU48が、2ndシングルを発売する。タイトルは『風を待つ』。風だけではなく、メンバーにとっては発売自体が待たれたものだった。
というのも、このシングルは昨年8月に発売される予定だったのだが、夏に起きた西日本豪雨災害の影響を受け、発売が延期になっていたのだ。
待望の発売決定にメンバーも声を弾ませる。
- 「発売は遅れてしまったけど、その間、ツアーをやらせていただいたりして、経験を積むことができました。だから、より力をつけたSTU48をお届けできるはずです」瀧野由美子
- 「どんな歌詞が来るのかなと楽しみに待っていました!」土路生優里
爽やかなピアノのイントロから始まるこの曲は、潮風のように心地よく耳に入ってくる。メンバーにも好評のようだ。
- 「つい口ずさんでしまうメロディが印象的です。解禁日までの動画配信で何度も歌いそうになりました(笑)」瀧野
- 「海や船を連想させる歌詞が散りばめられていて、STU48っぽいなと思います。ちょっと切ないメロディなのもお気に入りです」岩田陽菜
- 「STU48にはあまりないラブソングだったことにビックリしました」土路生
そんな爽やかな歌詞と旋律を彩るのは、コンテンポラリーダンスだ。メンバーにとっても初めて踊るタイプのダンスだっただけに、振り入れ期間は苦戦の連続だった。
- 「今回は一週間前に振り入れを始めました。振り付け師の辻本先生にお会いできない日は動画を撮って、先生に送って振りを固めていきました。ダンスが得意なメンバーも苦戦していたので、すごく難しいんだなと実感しました」瀧野
ミュージックビデオの後半には、メンバーが振り入れする場面も収録されているのだが、振り付け師の言葉に涙する瀧野の姿が記録されている。センターとしての重圧と責任が彼女を追い詰めていた。
- 「辻本さんに言われたのは、『一番前で踊るからには一番完璧に踊ってほしい』ということでした。その言葉に応えないといけないので、ただ踊るだけじゃなく、もっと頑張らないとなって思いました」瀧野
MVの舞台は広島県尾道市。邦画の名作のロケ地として知られた観光地でもある。今作はドローンによるワンカット撮影に挑戦した。
- 「尾道は階段が多いことで有名なんですけど、その階段をメンバーがダッシュで上っていくんです。100段以上の階段を踊りながら上るのでとても大変でした。私は足が遅いので、後ろのメンバーに、『遅い!』って言われたりして申し訳なかったです(笑)」石田千穂
- 「ワンカットだから私たちは失敗しないように注意しながら撮影していたんですけど、ドローンのカメラが撮れていなかったテイクがあったんです。メンバーみんなでドローンを『頑張って!』と励ましました(笑)」瀧野
2日にわたる撮影で10テイクに及んだが、9テイク目が本編に採用されている。一種のドキュメンタリーとしても楽しめる作りになっている。また、尾道の自然や地形を生かしてもいるので、STU48の個性に直結した映像でもある。
カップリングとして重要な曲も収録されている。『出航』というタイトルから連想されるように、STU48専用の船上劇場でMVが撮影された曲ができたのだ。メンバーはこのMVの撮影で初めて自分たちが近い将来踊ることになる船に足を踏み入れた。
- 「改造中の船での撮影だったので、私はまだ実感がわきませんでした。船の完成を楽しみに待ちたいと思います」瀧野
- 「この曲は33人のメンバーが全員で参加しています。それはSTU48にとって初めてのことなので、それが何よりも嬉しいです。わちゃわちゃと楽しい感じのMVになっているのも見どころです」岩田
- 「衣装は白いオーバーオールです。そこにもSTU48らしさが込められているなって思いました」石田
延期を繰り返していた船上劇場を目の当たりにしたメンバーは、自分たちが着実に前進している手応えを感じた。
- 「AKB48グループは、毎日のように劇場で踊ることが醍醐味なんです。立派な船にふさわしいメンバーになろうと思いました」岩田
- 「STU48は結成して2年になろうとしています。瀬戸内での知名度も徐々に上がってきました。この船が完成すれば、もっと活発な動きができるはず。それまで楽しみに待っていてほしいです」土路生
活動の基盤となるホームは完成間近。来るべきその日を風とともにファンは待っている。